夏の女

2000年11月10(金)

午前11時40分頃、パインちゃんがお星様になりました。


日曜の夜からかなり軟便で、薬による治療を行っていました。
水曜日、飼い主が帰ると妙に元気がなく、全然相手にしてくれないので変だなと思ったら、巣材に血がいっぱい付いていました。
パインちゃんは腸重積(字が違うかもしれません)になったのでした。
下痢が回復する時や、下痢が続いた時などになりやすいのだそうです。
胃に近い奥の方から腸が裏返って肛門から出てきてしまうのです。
彼女の場合は、かなり奥の方から腸が裏返り、とても悪い状態でした。
ハムスターの場合、手術の成功率はほぼ0%で、このままにしていても直る見込みもないと言われました。
出てきてしまった腸を中に入れて、肛門を巾着のように縫うという処置を行いましたが、腸の奥の方ではまだ裏返っている状態なのだそうです。
彼女はうずくまって歯軋りしていました。相当痛い様子でした。
その日は入院させ、翌日、迎えに行きました。
パインちゃんがずっとずっと痛くて痛くて苦しんでいたのではないかと思ったけれど、動き回ったりハムフードを齧ったりしていました。
今日もうずくまって歯軋りしたりしていたら、治らないと分かっていても、かえって寿命を縮めることになっても手術をお願いしようと思っていたのですが、あたかも元気そうに動き回る姿を見たら、やはりこのまま様子をみていこうという気持ちになりました。
家につくと、餌をあさったり、飼い主に向かって伸び上がってきたりして元気そうに動き回っていました。
キャベツをあげたらすごくよく食べて、このまま1週間くらいは彼女と一緒にすごすことができるように感じました。
今朝、会社に行くときに病院にパインちゃんをあずける事になっていたので起こそうとしたら、全然相手にしてくれませんでした。
それが、腸が出てきてしまった水曜の様子と似ていてすごく心配でした。
巣にしているティッシュボックスごと移動用ケースに入れて出かけ、病院にあずけました。
後で聞いた獣医さんの話によると、その時点ですでに彼女は体温が非常に低い状態で、お腹が腫れて青っぽくなっていたそうです。
それは、腸に穴があいてしまい、炎症を起こしている状態だったのであろうという事でした。
お昼頃、病院から電話がかかってきて、パインちゃんが亡くなった事を知りました。

実はパインちゃんの異変は今週始まった事ではありませんでした。
10月の最初から考えると、急激に体重が減少するという前兆があったのです。
便が柔らかい気がする・・・お腹を壊してるのでは?とまで思っていたのです。
それなのに、かなり軟便になるまで手を打たなかったために、このような事になったのでした。
便が正常なうちに検査して、原因を究明していれば、きっと腸重積をおこすこともなかったのです。
ハムが亡くなった時、飼い主が占める要因が多ければ多いほど、とても苦しい思いをすることになります。
だから、悲しいし寂しいし、とても苦しい。

飼い主は実は寒さにとても強い人で、冬(冬じゃなくても)家に訪れる人々は皆「寒い」と言います。
飼い主は平気で薄着で過ごしているというのに・・・
パインちゃんは夏が似合う女の子だと思っていましたが、この寒い部屋が辛かったのかもしれません。
それで弱ってしまって、お腹の微生物が増殖してしまったのかもしれません。
ゴールデンは、ジャンガリアンやキャンベルより暖かい気候で進化してきたのだろうし・・・
夏の女、パインちゃんの冬の姿を見ることはとうとうできなかったです。

▲この間の体重測定の時の写真が生きてる彼女の最後の写真に・・・

明日、またchiviちゃんの里親さんに付き合っていただいて、パインちゃんを埋葬する予定です。